こんにちは,「泳ぐ課長の水中戦略課」です。
100m自由形のタイムを縮めたいけれど,ストローク数ばかり増えても前に進まない…そんな経験はありませんか?
その原因は,キャッチ(入水後の水をつかむ動作)が甘いことにあります。
キャッチが弱いと,水をしっかり押せず,進み方が不安定になります。結果として後半で失速しやすく,腕や肩に余計な負担がかかる泳ぎになってしまいます。
この記事では,キャッチを強化して推進力を高めるための3つのドリルを紹介します。
さらに,効率的にキャッチを強化するために欠かせない肩甲骨と体幹の使い方についても解説します。
目次
キャッチが弱いとどうなる?
- ストローク数が多いのに進まない
→ 水をとらえる面積が小さく,推進力が得られないため。 - 後半で失速しやすい
→ 肩や腕の筋肉に頼る泳ぎになると,疲労でフォームが崩れやすくなる。 - 肩や腕に過剰な負担がかかる
→ 本来は「肩甲骨+体幹」で支えるべき動作が腕だけで完結し,ケガのリスクも増える。
キャッチを改善するためのポイント
- 水を「面」でとらえる
- 腕だけでなく,肩甲骨・体幹を連動させる
- キャッチ〜プル〜プッシュの動作を途切れさせない
キャッチ強化に効くドリル3選
① スカーリング(Sculling)
- 目的:前腕と手の感覚を高める
- やり方:水を左右に小さく動かし,水圧を感じながら進む
- ポイント:
- 手の平と前腕全体で水を感じる
- 水を押す方向を意識して,常に抵抗を感じる位置を探す
② ドッグプル(Dog Paddle)
- 目的:キャッチとプルを強調し,水をつかむ動作を習得
- やり方:顔を水面に出し,肘を高く保ちながらキャッチとプルだけで進む
- ポイント:
- 肘を落とさず,高い位置でキャッチ開始
- 体幹を使って腰が沈まないように意識
③ キャッチアップドリル(Catch-up Drill)
- 目的:キャッチのタイミングとストローク全体の連動性を養う
- やり方:片方の手が前で待っている状態で,もう一方のストロークを行い,交互に進む
- ポイント:
- ストロークを急がず,水をつかんでから引く動作を確認
- 呼吸で頭が動きすぎないよう注意
肩甲骨と体幹を使う意識が重要
キャッチを強化するためには,腕だけでなく肩甲骨と体幹を連動させることが不可欠です。
例えば,腕で水を押すのではなく,「背中と腹筋で水を引く」イメージを持つと,より大きな推進力を得られます。
ポイント:
- 腕の動きは体幹のひねりと連動
- 肩をすくめない
- お腹の力を抜かず,腰の反りを防ぐ
まとめ
- キャッチが弱いと,後半の失速や肩への負担増につながる
- スカーリング,ドッグプル,キャッチアップで「水をつかむ感覚」を養う
- 肩甲骨と体幹を使った連動動作で,効率的な推進力を生む泳ぎを目指そう
練習にドリルを取り入れることで,キャッチの精度は確実に上がります。
次回のメイン練習に入る前に,ウォームアップに1本でも取り入れることをおすすめします!
💡 次回予告
キャッチをさらに強化するためには,肩甲骨と体幹の可動性と安定性がカギです。
次回の記事では,「肩甲骨の柔軟性を高めるストレッチ」や「体幹を鍛えるドライランドトレーニング」を詳しく解説します。
陸トレでキャッチ力を最大化しましょう!
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