こんにちは,「泳ぐ課長の水中戦略課」です。
100m自由形は「スピードと持久力のバランス」が求められる種目です。
しかし多くのスイマーが悩むのが 「呼吸でリズムが崩れる」「後半で失速する」という問題。
呼吸を我慢しすぎると酸素不足で失速しますし,タイミングを誤るとフォームが乱れます。
大切なのは,安定したリズムで呼吸を行い,姿勢を崩さないことです。
私自身,59秒台を目指す過程で呼吸の重要性を強く実感しました。
この記事では,100m自由形で呼吸のリズムを安定させる方法と,練習で使えるドリルを紹介します。
目次
呼吸で崩れる原因は?
- 頭を上げすぎてストリームラインが壊れる
- 肩や腰のローリングが過剰になる
- 呼吸のタイミングが悪く,キャッチやストロークが途切れる
100m自由形の呼吸パターン(実戦的な考え方)
- 前半50m
→ 2ストロークに1回呼吸(いわゆる2回1回呼吸)で安定したリズムで泳ぐ
→ 酸素をしっかり取り込み,後半への余力を確保 - 後半50m
→ 同じ呼吸リズムを維持することが理想
→ 苦しくても「呼吸を我慢せず」,フォームを崩さない範囲で吸う
呼吸で姿勢を崩さないためのコツ
- 頭を上げすぎない(目線はやや横下)
- 片腕は前に残しながら呼吸する(呼吸でストロークを止めない)
- 息を吸う動作は一瞬で完結(0.2秒程度が理想とされるが,意識としては「素早く」)
- 水中で息を吐いておき,顔を出す時間を短くする
呼吸のタイミングを安定させるコツ
- キャッチを崩さないために,キャッチ動作の力を入れる局面で顔を横にしない
→ 「キャッチを始める前には顔を戻す」イメージ - リカバリー中の手が頭を越えたタイミングで呼吸開始
- 動きを止めず,呼吸をストロークの一部として滑らかに行う
補足:なぜこれが重要なのか?
呼吸のタイミングが遅れてキャッチ中に顔を横にすると,
- キャッチの力が抜ける
- 推進が一瞬止まり,ピッチが落ちる
結果として後半の失速につながります。
呼吸は「ストロークのリズムの中で一瞬だけ」行うのが理想です。
練習で使える呼吸ドリル(姿勢を崩さないために)
① 25mごとに呼吸パターンを変える練習
(例)無呼吸 → 2回1回 → 3回1回 → 通常呼吸
- 目的:呼吸タイミングを自在にコントロール
- 効果:「呼吸をしてもストロークリズムを崩さない」感覚を養う
② 50mで「前半呼吸制限、後半通常呼吸」を繰り返す
- 目的:疲労時でも呼吸を素早く済ませる習慣づけ
- 効果:「頭を上げすぎない」「動きを止めない」意識が定着
③ 片側呼吸のテンポ練習
右側だけ,左側だけで25mずつ泳ぐ
- 目的:ローリングを安定させ,呼吸時の姿勢崩れを防ぐ
- 効果:「呼吸側のローリング過剰」を防ぎ,ストリームライン維持
まとめ
- 100m自由形では「呼吸を我慢する」より「リズムを守る」ことが重要
- 基本は 2ストロークに1回呼吸(2回1回)を継続
- 姿勢を崩さないためには、呼吸のタイミングとスピードがカギ
- ドリルを通じて,疲労時でも呼吸でリズムを乱さない泳ぎを身につける
呼吸はタイムの敵ではなく,正しく使えば後半の粘りを支える武器になります。
次回のレースでぜひ意識してみてください!
あわせて読みたい


50m自由形と100m自由形の違いを攻略!レース展開の考え方と練習ポイント
こんにちは,「泳ぐ課長の水中戦略課」です。 マスターズ大会では,50mと100m自由形の両方に出場する方も多いと思いますが,「同じような泳ぎ方で展開がうまくいかない……
あわせて読みたい


スタートで差をつける!短距離自由形の飛び込み練習法
こんにちは,「泳ぐ課長の水中戦略課」です。 短距離自由形でベストタイムを更新するためには,スタートでいかに勢いをつけられるかが大きな鍵になります。スタートで0….
コメント